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January 31, 2005

蛤を落としたら割れてしまった

ぐずぐずに煮込んだ肉をおもちゃ屋で買った器に盛り付けてみる(黒田)

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January 30, 2005

突風はどこからどこまでか

コンビニで買われた僕は100金のリップクリームをぬられたおもちゃ(黒田)

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January 29, 2005

腹痛をこらえて女が笑う

この街に夜は静かにやってきて君と飲む(だろう)ビールを買わせる

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January 28, 2005

プーさんは走る子どもの耳にある

お天気で色が変わったくまさんのおもちゃは祖母の家にまだある(黒田)

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January 27, 2005

人ごみのできる道がある

いつの間にか知らない名前の君のいるお店で焼酎3杯を飲む

小さくてきれいなままの君の名は僕の知らない漢字になった

君の手のほくろが一つ僕向きに見えるグラスが曇ってしまう

君の履く小さな靴は大きさに合わないほどの揺れ方をする

聡明な眼はそのままで笑ってる指輪の趣味が変わったんだね

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January 26, 2005

この清々しさは感情である

きみといる公園で聞くため息は砂にまみれたおもちゃのようだ(黒田)

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January 25, 2005

この日差しが雪に変わるという

冬の陽は燦々と降る僕の背に愛しき人のぬくもりとして

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January 24, 2005

雪道でわざとすべる

雪道のきみの車の運転はおもちゃのようで愛してしまう(黒田)

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January 23, 2005

歩き始めたら雪が降り始めた

この雪があなたの街にも降ることを信じられない4時少し前

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January 22, 2005

出会いが背中に乗ってくる夜

どうしても会いたい人に連絡を取るためにあるおもちゃのでんわ(黒田)

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January 21, 2005

悲しい歌も電波は送る

泣いていい 冬の日差しに晒されたシーソーを一人で動かすように

ゆっくりと朝になる日はこの街の境界線を踏みしめてみる

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January 20, 2005

しなだれかかる女を避ける

水色のカーテンをする冬の闇

飲み水はもう凍てている午後6時

真昼間に思わぬ雪を踏みにけり

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王様の札1枚が足りない

繁殖を我が宗とする王様はおもちゃなんかは使いはしない(黒田)

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January 19, 2005

ハンバーグが暗がりで冷めている

僕は君の作った飯を食っている 君のおもちゃになる毒入りの(黒田)

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紺のスーツは陽が沁みる

冬の日が降り下りてくるガラス窓

ジャージ履く少女の群れて下り坂

通り行く婆のマフラー凍てている

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January 18, 2005

雪解けの道は光る

凍てている道黒ければ子は走る

息白く群れたる子らが騒ぎ行く

急坂を滴り落ちる雪の跡

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センター試験には融けやすい雪

ケータイという名のおもちゃを買い求め情報の海の船乗りになる(黒田)

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January 17, 2005

雪がとけると人が出てくる

乗り込むとおもちゃを出して僕ときみはいつも他人になっているバス(黒田)

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雪解けの水の音がする

満面の笑顔の子らに桜咲く

桜花坂道に立つ親子連れ

高層のガラス一面に桜花

思い出よ崩れかかって桜花

花陰に語る言葉の居残れる

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January 16, 2005

水雪が離れないスコップ

朝の風蝶として舞う花がある

窓辺にはもう花びらが二三辺

卒業の眼鮮やかに雲もなし

麗しき背に降りかかる花の影

細き指花びらつかみ逃がしやる

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雪が降ると川が轟く

雪が降り酒もわびしいこんな夜はコンビニで買うかなしい玩具(黒田)

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January 15, 2005

朝は道が黒い

のっそりと自転車を置く花の夜

雪解けの水に触れれば笑いけり

枕辺にさくらの花の光差す

ほっそりと娘の影が花の下

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雪は空中で雨に返る

宿酔いのぼくの頭はオトナオトナと壊れたおもちゃの音がしている(黒田)

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January 14, 2005

春の鳥が木の芽を食べている

娘子のどこまで白い春の肌

桜の芽啄ばむ鳥は緑色

やわらかく流れる髪に花の紅

卒業の眼を赤くした子らの群れ

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暖かさが指まで通る

透明なガラスの箱の中みたい ほら絶対に届かない、そら

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January 13, 2005

何処かで見た道の濡れ方

新しい肩の流れに花が降る

ほの白き若きうなじに日は昇る

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今日の陽は背中に溜まる

空よりも山が遠くに見えていて大事なものが胸に見つかる

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January 12, 2005

青い車が寒い坂を登ってゆく

追い越しを仕掛けるときの私はおもちゃのようだ壊れかけてる(黒田)

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また車が通り過ぎてゆく

かくかくと曲がれる道に桜咲く

桜散るはらはらはらとお茶を飲む

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January 11, 2005

赤飯を2杯食った

タンポポと日輪を抱く山がある

新しき制服一人蓮華草

桜咲く陽だまり一輪に集まれり

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寒いのに眠い

悪意など何もないのに泣いてる君の頬にはクロスのピアス

君はもう大人だという柔らかな日差し降るまで本読んでいる

髪型を変えたそうだねまっすぐな君の眼に似てしまう朝

君の声は思いのほかに大きくて伝えることが多すぎるんだ

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January 10, 2005

昼の2時には春になる

スカートに風をはらんで桜三つ

桜餅を頬張る娘の五六人

去りし日に桜花の芽の新しき

散る桜髪長き娘は天を見る

新緑が瞳に映り倍になる

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雲形のミラーが目の前にある

なおクンが売れたら私の悲しみを受け取る肉はどこにもないわ

暗闇の笑顔は四月の青空にもうほんのりと染まり始める

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追悼:映写室の悲しみと劇場の痛み

深き道ジェームス・ディーンは高速でオバちゃま低速でいくよさよならひかり

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January 09, 2005

時計の音だけが聞こえてる部屋

福寿草出でては空が青くなる

夜桜の古自転車に降りかかる

街を出る青年の目や蕗のとう


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結婚の話をすると少し笑うさっちゃん

「そう見える?」「やさしくないよ」暗闇でグラスを弄る指が素敵だ

幸せになってほしいなどんなにか優しいママになりそうだから

6年目 その前僕はどこにいて何していたかはわからない 愛

大食いで思い切りよく優しくてって、思われてるんだって笑うさっちゃん

さちこだしなまえどおりになったならこどもにどんななまえをつける?

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ロングスカートを着た女が座る椅子がある

散り急ぐ恋々として花の帯(黒田)

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二十歳のうなじが歩き、去ってゆく

おもちゃ屋のせがれと飲んだ 来月の終わる頃には閉店にする(黒田)

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January 08, 2005

思わず雪を踏んだ

君の歌う迷える歌の抑揚が僕の歩調となってしまった

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January 07, 2005

手が震える空気がある

独りでは小さなおもちゃの痙攣に満たされていて歩けずにいる(黒田)

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January 06, 2005

少し雪空の雲があった

玩具など僕は知らない おもちゃなら子供がコタツで食べているけど(黒田)

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January 05, 2005

明日は冷えるらしい

社会へはきぐるみを着て出て行こう乾いた肌を潤すために

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January 04, 2005

お片づけで怒られている

起きてから捨てるおもちゃを選んでる 散らかっていて飯も食えない(黒田)

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January 03, 2005

ちょっとした日

この冬の細い指先強い目と君の言葉を今朝は見ていた

駅伝が復路であるとわかるのは富士が大きく見えているから

おセンチになる理由などないけれど正月ぐらい引きこもりたい

これからは思うとおりに生きるのだと二十歳の君は言いたげな影

昨夜から飲んでいましたすみませんつまみは昆布をてのひら二つ

思い出は語るものです繰り返すそのたび少し嘘になるから


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雪がまだある

手のひらのおもちゃの蛇に泣いていた女が母になったと知った(黒田)

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January 02, 2005

朝からの雪の雫はしとしとと私の頭痛を侵し続ける

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January 01, 2005

新年おめでとう

「おはよう」「へぇ、真っ白だ」何もしない お日様がとかす雪を見ている

よい年であればいいよねよい年はふつうでいいよ酢だこを食べた

笑顔好き泣き顔よりも笑顔好きそういう人に進化してみる

あの山も高速道路も真っ白でお日様行きの滑走路みたい

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おもちゃ箱

もも・みどり・きいろのおもちゃ箱の中あの頃の僕は君を知らない(黒田)

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おもちゃ箱

もも・みどり・きいろのおもちゃ箱の中あの頃の僕は君を知らない(黒田)

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