題詠マラソン089~100
089:巻 きみの指が渦巻きみたいに盛り付けたそうめんを食う華やいだ夜
090:薔薇 薄緑の薔薇を選んだ天鵞絨の肌のお前と海を見に行く
091:暖 暖かな海を見下ろすこの午後は杏の花が降りかかる午後
092:届 きみの手は小さいままで薔薇を持つ届いてるか愛ならぬ愛
093:ナイフ きみを乗せバイクは夜の街を裂く ナイフみたいにズタズタに裂く
094:進 リュックには薔薇の花束どんなにか進入禁止の愛であっても
095:翼 今僕に翼はないが地を伝う魔物になっておまえと走る
096:留守 留守電におまえの声があった夜逢いたいとだけ 空に満月
097:静 きみの部屋に静寂があるどうしても入ってゆけない形のままに
098:未来 未来などぼくにはなくておまえとはただこの今をわかちあいたい
099:動 あの街の動物園のライオンとぼくら二人はプライドである
100:マラソン マラソンする女の腿に日が射して君に逢いたい休日が来る
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