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July 30, 2005

昨日生まれた星を見上げる真昼

ターコイズのついたピアスを水中に落としてしまったきみの泣き顔

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July 29, 2005

今日は確実に青空の夏

ひまわりの花束を抱くその手から水が落ちては道路で乾く

やわらかな曲線である額には昨日という字が見える気がする

新しい鞄にしまう小ささのきみのそびらに噛み付いた夏

雪うさぎが夏に生まれてしまったねピアスの穴をあけたからだよ

膝にある小さな傷はあの道できみが転んだそのままの味

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July 24, 2005

猫③

海風に泣きそうな猫情けないその顔のまま明日も生きていろ(黒田)

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地面が揺れて僕たちの時間は止まった

君の肌が赤くなるまで見も知らぬ街を歩いた真夏夕暮れ地震の翌日

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July 19, 2005

猫③

吾が肩を噛んでお前は沈黙すガラス窓には春猫の声(黒田)

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July 17, 2005

いたずらに走れ夏の真昼を

陽に焼けたおまえは思考に由来する多淫なのだとわかる連休

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July 16, 2005

幼児の中でもがく水泳

水泳は断続的な自殺ほら彼岸の女の焼け付いた肌

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プールは波打つお前のために

どんなにか陽に焼けた肌が潤って背丈が少し伸びる夢見る

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July 11, 2005

短歌バトンが回ってきた

みずいろのマーカーで書く悲しみの歌はバトンだ 本屋を走れ

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July 10, 2005

豪雨に高速をいつもより急いで走る

ほんとうの雨が降る夜高速は上りも下りも事故であるらし

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July 09, 2005

きっと日に焼けた女はすっぴんで怒る

約束を5日も過ぎてまだ逢えぬ私の不備を許しておくれ

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July 08, 2005

猫②

きのう夜泥棒猫をしのび脚で誘拐ののち風呂で愛した(黒田)

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July 07, 2005

2周目 052:螺旋

群青を床に零したその青は螺旋の後に四散してゆく

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July 06, 2005

もう少し空に近い風がほしい日

もうすでに父とは飲まぬ酒であり息子と飲めぬ酒をまた飲む

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July 05, 2005

雨の音を聞きながら今日を眠る

雨音は褥に響く真っ白な壁に昨日の街の影見る

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July 04, 2005

電池切れの携帯電話を持ち歩く女

Tシャツに黒い下着が透けていてそれでもきみはまた汗をかく

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July 03, 2005

2周目 051:泣きぼくろ

街中のすべての写真に泣きぼくろを書きそうになる英語の後は

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July 02, 2005

猫①

猫又になっちまいそうな猫がいる家の娘が学校へ行く(黒田)

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July 01, 2005

来週もずっと雨雨雨雨

もうどこも行きたくないなだからまた電話をしてる床に寝ながら

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