« 雪 三好達治 引用 | Main | ことば »
杉の木の地肌には
落雷の焼け跡があって
炎の枝を広げたその後に
彼は大きな枝をまた伸ばした
彼の肌には苔のいい匂いがあって
失ったてっぺんを補うくらいの広い枝を
私の上でざわざわと音を立てて揺らした
何度も甲高い鳥のいくつもの声が空から降った
抱きしめる以外に私は愛の言葉を持たなかった
Posted by 黒田 康之 at 01:27 AM in 詩, in 詩文 | Permalink
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